暇な理系大学生が暇なときに書く暇な日記

暇な理系学生が自分の趣味の範囲で語ります。

ナショナリズム時代の到来

同じ人間であっても、同国民であっても、同一民族であっても、血縁関係であっても、人間同士は闘争し、時には殺戮し合う。
しかしそんな人類も一度外敵の脅威にさらされると、集団の生存を優先すべく、グループ内で一致団結し、それに立ち向かおうとする習性がある。
グループとはいっても、時には村や町であり、時には国であり、そのスケールは時代や状況によって様々である。将来的には星単位になるかもしれない。

余談だが僕が中学生のとき、道徳の時間に先生が「どうしたら世界は平和になれるか」と生徒に聞いた事があった。僕は「宇宙人と戦争をすれば良いと思います」と答えたところ、クラスメートと先生に嘲笑されてしまった。
仮に地球人が宇宙人からの脅威にさらされれば、地域紛争はともかく、大国間の緊張は緩和され、地球人同士は平和路線に向かうと予想される。
「世界」が地球を表すなら、中学生の僕の発言はそれなりに合理的であったと言えよう。しかし、宇宙人との交流が始まれば、銀河や宇宙全体を指すことにはなっていると思うが。

話を戻そう。
あるグループの指導者になるには、人間のこの習性を最大限に利用する必要性が生じる。
外敵の脅威に対して団結した人々が欲するのは、集団を勝利へと導くリーダーだからである。
これを言い換えれば、政治家になるには対外政策に国民の目を向ければ良いということになる。例えば領土問題や歴史問題、安全保障問題等である。
そしてそのタイミングは、「選挙」直前である。政治家になるためには選挙によって国民から選ばれなくてはならないからだ。
つまり、選挙直前にはあらゆる国がナショナリズムになる傾向があるということだ。

では、同時期に多数の近隣国で選挙が行われたらどうなるか。
たちまちその地域は政治的に不安定となるだろう。
だが、選挙のタイミングが多国間でかぶるなんてそう滅多にある話ではない。

しかし、それは実際に起きてしまったのだ。この北東アジアで。