現在の東アジア情勢
東アジア情勢はこの数年間、冷戦終結以降最も揺れているのではないだろうか。
具体的には2010年付近からだと記憶している。
2010年、ロシアのメドヴェージェフ首相が北方領土を訪問し、実効性をアピール。
翌11年、尖閣諸島沖にて漁船衝突事件。これによって日中関係は急速に悪化。
さらに翌12年韓国の李明博大統領が竹島上陸。日韓関係も急速に悪化する。
尖閣事件以降は、中国だけではなく台湾も大々的に領有権を主張し、数十隻からなる大漁船団が押し寄せた。
生じたのは政府間の対立だけではない。
中国や韓国では連日大規模な反日デモが行われ、日章旗は毎日のように燃やされ、多数の日本企業に被害が出たのは記憶に新しい。
彼らは領土問題から歴史問題へと転換し、従軍慰安婦問題や南京事件などが大きく取り上げられ、外交問題の焦点となるようになる。
これに対して冷静さを保っていた日本人も、流石に反中嫌韓の傾向が大きくなり、ネトウヨや在特会が台頭するようになる。
ここまでは我々が経験した歴史である。ニュースでも新聞でも大きく取り上げられてきた。しかし、ある重要な事が見落とされてはないだろうか。
東アジアがこのような「冷戦的状態」へと突入してしまった原因である。
これは果たして単なる偶然なのか。原因など存在しないのか。
たまたま外交問題や政治的摩擦が連続して生じたのか。そしてそれに呼応して民衆レベルでの衝突も発生したのか。
勿論答えは人によって違う。歴史の解釈は一通りではないからである。
その上で言う。これは必然であった。必然たる政治的原因が存在したのだ。
自慢ではないが、それを知っていたが故に、09年頃には今日までの自体は大雑把には予測できていた。
次回、その「原因」について述べる。